山室さんらの研究成果がAutophagyに掲載
当研究室研究生(当時)の山室さんらの論文がAutophagyに掲載されました。
絶食時におけるケトン体産生に脂肪細胞のオートファジー活性化が重要であることが明らかになりました。
これまでに、老化に伴う脂肪細胞でのオートファジー過剰が、脂肪肝の原因になりうることがわかっていました (Yamamuro et al., Nat Commun, 2020)。
老化のみならず絶食時においても、脂肪細胞のオートファジーの負の制御因子Rubicon (Matsunaga et al., Nat Cell Biol, 2009)が減少し、オートファジーが活性化することが判明しました。オートファジーを阻害すると、絶食時の脂肪萎縮や、肝臓での脂肪蓄積やケトン体産生が起こりにくくなることがわかりました。このことは、脂肪細胞のオートファジー活性化が、絶食時の一連の反応に重要であることを示しています。
脂肪細胞では老化と絶食で共通の機構が働いていることがわかったため、今回の研究を端緒として脂肪細胞老化の研究が加速されることが期待されます。